羽生くんとハンヤン
フィギュアスケートが好きだ。
ソルトレイクシティオリンピックのとき、プルシェンコとヤグディンの戦いを見て、だだハマりした。
(ちなみに当時はヤグディン派だった。プルシェンコより善良な顔に見えたから。今はプルシェンコ大好き。真央ちゃんと並んで大好き)
その後真央ちゃんの大ファンになり、関連本を買いまくり読みあさり、地上波でやらない大会もBSやネットで貪るように見た。
そしてそれは真央ちゃんが休養した今シーズンも同じで、男子はめくるめく4回転をたのしみ、女子はロシアっこにおののいている。
でも今回の大会は、見ていて本当に疲れたし、メディアが持っていきたい、感動のドラマ!とは到底思えなかったし、普段人が泣いていたらもらい泣きしてしまう私も、羽生くんの涙にもらい泣けなかった。
棄権すべきか否か、とか、そういったことではなく、あんな風に頭を打ち、血を流し、フラフラしている選手が、それでも滑る意味について、考えてしまった。
判断を選手に委ねていいのか、コーチや審判がすべきなのか、明確なルール作りが必要だと思う。
見ていて本当にこわかったのだ。
なにか異常なものを見ていると思い、震えた。
あの異様な雰囲気のあと、本調子の演技とはいかずとも見事優勝したコフトゥンだけは、文句なしに称賛されるべき。
「キスクラで、一位になれると思って待っていましたか?」
というようなことを聞かれた彼が、
「そんなことに興味はなかった。ただ、やっとこの地獄が終わった、と思った」
と答えた、その言葉が、このアクシデント(もとい大会)を総括した言葉だと思う。
あぁ本当に疲れた。
見ている側も疲れた。
でも、何はともあれ、終わった。
羽生くんとハンヤンの無事を祈るばかり。